ジランドール(枝付き燭台)に恋をして


インテリアの可能性を拡げるアクセサリー

2017.02.19

ジランドール(枝付き燭台)に恋をして

ここ最近注目しているインテリアアイテムを、このblogにて徐々にアップしていきたいと考えています。弊社icaa の建築はエッジを効かせた鋭い納まりの建築に、素材感を活かした仕上げやヴィンテージのテクスチャ、そして家具やアート、インテリアアイテムまでを含めた提案が特徴的な設計スタイルです。ですので常に新しい素材や古いモノなど…新旧問わず日々興味を持って研究しております。

特にここ最近は、空間の柔らかさ、居心地が良くなる、或いは落ち着き度合いを増す価値のある空間づくり、そんなテーマで「icaaの世界観」を表現するインテリアアイテムを中心に勉強(実は趣味かも)をしております。

今回のジランドール、美術の教室でよく見たと思いますが石膏像、植物を飾る為のフラワーポット、クラシカルなフレームをリズミカルに組み合わせて壁を彩るウォールフレーム、そしてよくblogにて上げていますヴィンテージのイタリアモダンファニチャー古いオーディオシステムを現代的なシステムに融合するなど…研究テーマが楽し過ぎて皆様と共有したいぐらいです。笑

さて、本題に戻しますが、今回ご紹介するジランドールについてお話を致します。電気照明が発明されるまで、夜の灯火は国を問わず蝋燭による灯りでした。燭台(しょくだい)のデザインも時代によって大きく変化していきます。

・暖炉とジランドールと羊歯(シダ)/テーブルはモールテックス/暖炉はポーターズペイント

燭台と一言で言っても様々な形があります。火屋付と言って、周囲に風除け(火屋)が付いたものやコップ型、ダルマ型、菊灯(台部が菊の花を逆さにしたようなデザインになっているもの)地火灯 (脚の部分にいくつかのくびれがあるもの)、仏壇に置く鶴亀型と言って主に浄土真宗で使用されるもので、鶴と亀がデザインされているものなど調べれば調べるほど、国や時代、用途などによって沢山あります。

最初は非常にシンプルで蝋燭が一本立てるだけのものが、豊かな時代を迎えた17世紀頃 から、樹の枝のように何本も立てれるようなデザインに変化しました。ジランドールは、枝つき燭台を指すキャンドルスタンドで、手のこんだ職人の技術や華やかなデザインもこの時代の特徴です。

・インテリアとしても使える石膏像

・コレクションのジランドール

そんなジランドールを、現代のモダンな空間のダイニングやリビングのテーブル、飾り棚にそっと置くなんて素晴らしいですよね。たった一つのヴィンテージのジランドールがその空間に深みを与え、キャンドルの炎が心地良い夢の世界に誘う…ということでジランドールに恋をしております。笑

では最後に。無機質でいて、あまりモノを置かずに「眼を閉じて心で豊かさを感じて」と言わんばかりのシンプルなミニマル空間が主流の中、職人の作った魂や素材の経年変化を眼で見て感じる…モダンな空間だからこそ引き立つオブジェ達。そんな空間が僕は大好きです。これからも建築設計だけでは無く、小物のひとつひとつも吟味にて空間の全てを提案をしていければと思います。

では、あなたの実際の眼で、この世界観を感じにnu salonに遊びにいらして下さいませ。お待ち致しております。じゃあ