ヴィンテージ建築の空間にて


建築士定期講習会

2021.03.12

ヴィンテージ建築の空間にて

建築士事務所に所属する建築士は3年毎に定期講習を受けなければなりません。本来なら昨年末に受ける予定ではありましたが、新型コロナで予約が取れなかったり、業務が多忙で行く時間がなかなか取れなかったとかで、ようやく本日受講してきました。

講習は、色々な会場が用意させていますが、ラッキーな事に大体いつもこの名古屋市公会堂(鶴舞)が多く、とても嬉しい気持ちになります。

それは、この名古屋市公会堂がデザイン的に、また歴史的にも非常に貴重な建物だからです。その建物の中で講習を受けれる訳ですから。

この建物をザッと説明すると、竣工したのは1930年(昭和5年)9月という事ですので、92歳という事になりますね。完成して9年後の1939年に第二次世界大戦となり、その期間は高射第二師団司令部として利用されたようです。戦後、GHQに接収され、1956年(昭和31年)まで連合軍兵士専用劇場として使用されたという激動の時代を経た歴史です。

歴史もさる事ながら、建築的には床には美しいパターンのモザイクタイルが張られ、階段のディテールや建物の随所に当時の面影が今でもしっかり残っていて、とても落ち着く素晴らしい建物です。

ランチは、地下1階にあった「食堂」の跡に出来た喫茶店にてカラーライスを頂きました。

講習の内容は、近年の建築関係の法令の動きや、建築士としての職業倫理、設計及び監理の科目など短時間ではありましたが、全体的に広範囲での講習でした。

この「建築士」という仕事を選び、多くの設計監理をさせて頂いている感謝の気持ちと同時に、責任のある仕事をしなければならないという思いを再確認した一日でした。また明日から打合せや出張など、かなりハードワークになりますが、等身大のパワーで頑張りたいと思います。