東区「筒井の家」現場にて

2023.12.14

東区「筒井の家」現場にて

年内には瑕疵担保責任保険と基準法の中間検査を終える予定の東区「筒井の家」の現場です。 今日は大工、板金、金属防水、給排水設備、サッシュと色々な業者が現場入りし、とても賑やかな現場です。

今回のブログは、この家で採用する防水である「ステンレス金属防水」について少しご説明をいたします。通常、木造住宅の場合、「FRP防水」を一般的に採用します。FRP防水とは、木下地で作られた床の上にFRPのシートを敷き、その上に樹脂を塗って硬化させる方法です。

硬化後は、プラスチックのような硬さの感じられる床面になりますが、そのままでは紫外線に弱いため、保護のため「トップコート」という塗料が重ね塗りされます。ベランダやバルコニーによく使われています。

一方、今回のステンレス金属防水とは、字の如くステンレス板を敷いた防水ですが、簡単に工程を説明しますと、まず現地で採寸をし工場で板金加工を致します。そして現場にて内樋、ドレインを付け、結露防止マットを敷きます。

ジョイント座板、スプリングキャッチャー、本体のステンレス板を施工し、カバーキャップを取り付けて完了という、文面で説明しても全く伝わらない事になりましたが、概ねそんな感じでしょうか。

FRP防水は10年施工保証で、10年毎に点検をし劣化状況に応じて補修が必要になります。ステンレス金属防水は30年保証(木造住宅の法定耐用年数22年)ですので、生涯メンテナンスはしなくても良い防水です。とは言え、FRP防水とコストを比較すると約2倍以上の開きがありますので、そう簡単に採用という判断は難しい材料です。

例えば、今回の住宅のように屋上にデッキを敷き詰めアウトドアリビングとして利用したいとか、屋上緑化をしたいとか、そのようなケースですと金属防水のメリットが際立ちます。10年毎にデッキをどけて点検するということは現実的に難しいですからね。

用途に応じて仕様を決めるということは、とても大事です。単にコストだけで選んでしまうと将来的な落とし穴にハマる…なんて事にならないようにしたいですね。

今日の監理は、防水、サッシュ搬入確認、納まり確認、給排水ルートの確認などなど慌ただしい現場でした。引き続き頑張っていきたと思います。