毎日がキャンプ、バーベキューでもいい!と仰るほど、アウトドア大好きなご夫婦と、本当にゼロからスタートの家つくりでした。理想の住まい方をお聞きした上で立てた資金計画表を片手に、場所や規模問わずにたくさんの土地を一緒に検討しました。
広い庭、大きな吹き抜けのあるリビング、薪ストーブにハンモック、家が完成したらボストンテリアを飼いたい・・・最終的に行き着いた土地は、接道2.3m(車がぎりぎり入れる巾)の旗竿地。竿部分を抜けた先には、都内では珍しい規模の大きな整形地がありました。
土地が決まってからの設計打合せは、イメージのすり合わせがしっかりできていたお陰か異常にスムーズだった記憶があります。玄関を開けると、土足で行き来できる広い土間が続きます。ここにはアウトドア用品をしっかり収納できるスペースと、来客時に一息ついていただけるよう1人掛けのハンモック。奥様とデザインし、お母様に作っていただいたステンドグラスは、玄関から室内が丸見えにならないようにパーテーションの役割も持たせました。
設計中に一番悩んだ薪ストーブの位置は、全体を暖められるように家の中心に。シーズンオフの期間は、インテリアの一部としてコーディネートを愉しんでくださっているようです。
完成引き渡し後には、念願の愛犬も迎い入れ、手つかずだった外構も、ご友人の庭師さんとたくさんの植栽をしたり、古材を使ったウッドデッキやアプローチを造られたりと、新しく手を加えていただいています。数年後、今よりさらに味の増したお住まいを拝見できるのが非常に楽しみです。
設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(横浜) 撮影: 加納準