お住まいになられている古屋を解体しての計画でした。既存敷地においての条件は二つ。一つはお爺さまが大切にされていたという日本庭園を残すこと。もう一つは敷地奥に位置する南側に活動的な庭を造ることでした。
北東に位置する日本庭園については、LDKと隣接した和室から鑑賞する庭とし、南側に位置する庭は、LDKや水回りの延長としてご利用いただけるよう敷地いっぱいのウッドデッキとしました。日常の洗濯物干しやプランターでの家庭菜園、夏にはお子さんのプールやバーベキューなど、活動的にご使用いただいているようです。
また北側道路という敷地条件をいかし、外に閉じ、内には開いたプライバシー性の高い住空間を目指しました。リビング上部の吹き抜けからは、明るい光とともに、2階子供部屋に設けた開口からのお子さんの笑い声が降り注ぎます。家中どこに居ても家族の気配を感じられる家にしたいと仰っていたM様。ご家族の成長と共に、これから可変していくであろう住まいでの暮らしが楽しみで仕方ありません。
設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(横浜) 撮影: 加納準