神籬(ひもろぎ)の家 愛知県名古屋市緑区

  • 愛知県名古屋市緑区鳴子町1-43
  • 構造: 木造在来工法
  • 敷地面積: 165.72㎡ (50.13坪)
  • 建築面積: 69.52㎡ (21.03坪)
  • 延床面積: 113.13㎡ (34.22坪)
  • 竣工: 2023年11月

クライアント様との出会いは今から18年前の2005年、弊社の支店として名古屋市内に出店しました「エビス・アーキテクト・スタジオ」に遡ります。

当時、クライアント様は住宅設備メーカーの営業としてオフィスにいらっしゃいました。それから特に交流的なものはありませんでしたが、本年の初めに設計のご相談を賜りまして、お請けさせて頂く流れとなりました。

設計依頼の主なコンセプトとして、現代家相研究所のアトリエと「薪ストーブ」のあるシンプルな4部屋+リビング+ダイニングの家です。

前面道路を挟んで正面には緑豊かな大きな公園があり、その風景を家に居ながら愉しむのと、名古屋市内だけに割と密集した住宅地である上で防犯面を高めた設計を意識しました。

・アトリエで占いをするクライアント様

クライアント様のお母様は高名な占いの大先生でして、皆様もご存じな政治家の先生の占いを見ていらっしゃったとの事です。ちなみに複数の建築設計事務所から弊社をお決めになられたのも大先生のお母様の占いとのことで、非常に名誉なことでとても嬉しい思いです。お母様はご高齢ということもあり、その跡を継ぐのが、同じくスピリチュアルな能力を持たれた息子さんであります。

今回そのような特別な方の設計ということもあり、平面プランや外観デザイン、それぞれの素材など、数種類をご提案させて頂き、それをベースにご意見を伺い(占っていただく)ながらまとめていくスタイルとなりました。

当初のご提案をさせて頂きました「模型」と見比べて頂くと色の違いは歴然としております。外壁は全体的にダークな色をご提案させて頂きましたが、シャンパンゴールドのガルバリウム鋼板に。それに合わせてサッシュなどもカラーコーディネートをしチョイスしました。

・設計中の模型

黄や緑などの色の壁もあり、それぞれの色は自然を表現させているとの事です。弊社作品は男性的と言われますが、今回は中性的な雰囲気の上品な建物に仕上がりましたが、デザイン面においてはいつもと同じくエッジを利かせたシャープな納まりとしました。

コンセプトの薪ストーブは、JOTUL(ヨツール社)のF162です。縦型のコンパクトでモダンなスタイルの薪ストーブです。薪サイズの制約はあるものの、使い勝手や燃焼効率、そして特に大事な炎の美しさは抜群です。

真っすぐに伸びた煙突は、2階の書斎の脇を通り家全体で熱の恩恵を受けれるよう、ガラスを入れた木製の上下窓やガラリなどを設けました。

この薪ストーブの前で現代風水、家相などの占いをして頂くのですが、冬の夜の予約が多くなりそうな気がします。

・アトリエの中の薪ストーブ

この設計をきっかけに、今後、ご希望があれば弊社の設計スキームに現代家相診断なども取り入れることも出来ますので、その際はお気軽に申し付けください。下に記載した内容は、クライアント様から頂きました、この家の風水5ポイントです。設計者の私自身特に意識はしませんでしたが、結果的に風水上いい感じとの事で安心しました。

今回ご縁を頂戴しましてありがとうございました。引き続きお付き合い頂きますようお願い申し上げます。

モダン風水スタジオ レリガレーの現代家相判断(クライアント様ご提供)

風水5ポイント

「宿地」

「神籬」

「外観について」

「バリアフリー」

「薪ストーブ」

 

古い神社、仏閣を建設する際には、「宿地」といって土地の磁場を整えるための様々な仕掛けがほどこされていた。

しかし、現代ではこの「宿地」はほぼ忘れ去られているが、当スタジオは「宿地」された土地に建築。

古くは「ひもろき」。神祭りをするにあたり、神霊を招くための依代(よりしろ)のこと。

古くは清浄、神聖な場をさしたが、のちに庭上、室内に立てる常緑樹などをさすようになった。

玄関に至るアプローチは風水の基本に基づきストレートにせず、あえてクランクを設けている。八卦良い(はっけよい)という言葉が示すように、玄関は8方位のいずれに置いても吉である。今回の住人は北東がラッキー方位とするパーソナル風水を持つため、吉方位の北東に玄関を配置。建物形状も土を暗示する形と色を採用。ゴールド色のガルバラップサイディングとしました。

2025年に日本の人口の1/4が75歳以上の後期高齢者になる。

2025年問題に対する対策として廊下、階段、トイレはメーターモジュールとし、玄関アプローチはスロープにしました。

また炎の持つ癒し効果を得ると同時に、風水の5元素のバランスをとる上で取り入れた。輻射熱を利用するため空気が汚れず「近赤外線」による浸透力で、血液循環の促進にも良い。

冬以外でも薪ストーブの煙突から汚れた空気を屋外にドラフト出来、また梅雨時にあえてストーブを焚くことで、湿気飛ばしに使用できる。

 

設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(名古屋)  撮影: 加納準

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