日進のとある住宅地の奥の奥にひっそりとこの東山の家、Y様邸は佇んでおります。土地探しからの家創りでした。土地を紹介したのもicaaでした。住宅地でありながら、周囲を緑で囲まられているその環境状況は、Y様の新しい暮らしにとっては最高の条件でした。元々敷地が道路より高く、斜面の多い状態の敷地でしたが、Y様は、狭小を希望しているわけではないけれども、決して大きな建物を望んでいなかったこともあり、大きな造成工事なしで、ひっそり感満載の小さな建物を計画しました。
周辺環境が、いわゆる別荘チックだったので、それらを意識した素材を選びました。基本的には外壁には木板を張り、それ以外はプレーンな吹付仕上げとなっています。小さな家なので、あまりごちゃごちゃとならないように、シンプルで質素目の素材でコーディネートしました。
内装も、工事金額の減額のためという部分もありますが、基本的に構造材をあらをしまして、仕上げ工事縮小と、日本建築的な素朴な空間にすることとなりました。LDKも、面積的には決して大きくないですが、心地の良いであろうポイントを作り、散りばめましたので、落ち着いた気持ちになれる空間になったかと思います。
敷地の割に建物が小さいので、広めの、そして手付かずの庭がまだまだあります。いづれこここに、大きな防音機能のある書斎スペースの増築を…駐車スペースには屋根を…庭にはいつか…、なんて、まだまだ楽しみ満載の将来を語らいながらの完成引き渡しでした。10年後、そして50年後も楽しみな建物となりました。長生きしたいものです。
設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(名古屋)