場所は愛知県清須市の閑静な住宅街。その一角に白を基調とした外壁の二階建の建物が目を引きます。道路に面した部分には大きなガレージが開口し、側面に貼られた杉板張りの木目と白い壁とのコントラストが美しく存在感を放っています。また利便性も考慮し、ガレージ奥には外部収納や玄関ホールに通じるドアも備えつけました。ガレージ内での作業だけではなく、日常生活でも雨に濡れることなく荷物の出し入れができるので重宝しそうです。
プライベート性を配慮し外部からの視線を遮ったプランとしており、広い中庭に面したアプローチを進み玄関ホールに入ると屋内も白い壁と、床は白基調のタイル敷きで清潔感のあるLDK空間となりました。ダイニングからリビングへはスキップがあり、ともすると単調になりそうな空間に広がりと変化をもたせました。
また、かわいい愛犬と暮らすオーナー様、タイルの床は滑りにくく汚れにくいのでワンチャンにも過ごしやすい素材となっています。リビングには4メートル近い大きな一枚ガラスと中庭に出るガラス扉があり、片面がガラス張りの様子は圧巻で、その開かれたガラス窓から入る光と風は白い室内を一層明るくし気持ちのよい空間になりました。
今回キッチンはオリジナルのオーダーのものを使用、奥に設けたパントリーが煩雑になりやすいキッチン周りをスッキリと収納できるよう工夫し、生活感をも目隠しできるように配慮しました。
2階に上がる階段は白い空間を邪魔することのないようにしたかったのでFRP(繊維強化ガラス)とアクリル板を使用し、どの角度から見ても美しいデザイン性の高いものとしました。
当時はまだなかった中庭の芝が青々とした中でオーナー様のご家族のみならず、愛犬ちゃんも元気に走り回っているいる様子が目に浮かび、思わず笑みがこぼれます。
設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(名古屋) 撮影: 加納準