場所は愛知県瀬戸市。愛知県方中部に位置し、矢田川の支流瀬戸川の渓谷の極まるところにあり、名古屋中心部までもアクセスの良い場所です。今回の計画地は勾配のある土地で、その高低差を利用し住宅密集地にも関わらず眼下に開放的な眺望を楽しめる住宅となりました。
道路に面した部分は黒い外壁に玄関部分しか開口部はなく、閉鎖的な印象を与えるこの住宅ですが、一歩中に入ると一階部分には風が抜け光が差し込む開放的なLDK。リビングとダイニングキッチンには段差を設けることでそれぞれに部屋としての役割を与え、デザイン性とあわせて空間に変化をもたせており、そのまま奥の外部空間、眺望の良いデッキテラスにつながります。
ウッドデッキには横ルーバーフェンスを設けたので、お隣の視線とも被らずに寛げるスペースを創ることができました。側面にデッキ材で椅子を作り付け、天気の良い日は家族で日向ぼっこをしたり、友人とテラスでBBQをしたり、気持ちよく過ごすことができます。
奥行きのある住宅であるため、プライベート性を保ちつつ採光も最大限取り込みたいと考え、リビング奥は吹き抜けとし、より開放的な空間となるよう工夫を施しました。植栽で植えられたオリーブの樹が家とともに大きく成長し、ご家族の集う場所に笑い声の絶えないお宅になっている姿を見るのが楽しみです。
設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(名古屋) 撮影: 加納準