東名高速道路の港北パーキングエリア近くに位置する「UMECO」。 横浜市青葉区という緑豊かな閑静な住宅地に建てられたこの場所は、元々住宅が建築されていたところで、道路から約2.4メートルの擁壁と車庫の残すところから今回の計画が始まりました。
敷地面積が約27坪。第一種住居専用地域で建蔽率50%、容積率80%の中で如何に豊かで快適でスタイリッシュな家族4人が暮らす家をつくることが出来るか。それが計画する上での大きなテーマでありました。
コンパクトな住宅の場合「廊下」という存在は思わぬ面積を取ったり、プライベート性が高まる反面、動線もやや複雑になる存在です。今回のプランは、その廊下的な存在を排除し、かつ機能的なプランとしました。
1階は玄関とスケルトン階段のある大きな土間空間。その土間空間に面するように設けられたのは、マスターベットルームと将来的に二部屋に分けて使える子供部屋2部屋。(当初はオープンスペース)そして奥には浴室、洗面脱衣室、トイレという構成。2階はオーダーキッチンのあるコンパクトなキッチンとダイニング、リビングという大きな空間と、リビングに面するように設けられた約8帖程度のデッキバルコニー。外部のリビングやダイニングとして、お使い頂き易いような連続性のある構成となっています。
外壁はガルバリウム鋼板の平葺きのシャープな素材と、真っ白に塗られたリシン吹き付けの二種類とし、そしてアプローチのフェンスにレッドシダーの木を用い、優しい雰囲気が出るようにし、シンプルでいて飽きのこないデザインとしました。
末永くご家族の皆様が健やかに暮らせるよう心より祈っております。
設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(横浜) 撮影: 加納準