まるで島のような土地…と言うのは、全て道路に面していて、お隣さんと面していない非常に珍しい土地形状の敷地に計画されました。
構造は鉄骨ラーメン構造を主構造とし、それに木造にて(非構造体)外壁や内壁を取り付きやすいようにした、鉄骨と木造を組み合わせたようなハイブリッドな建築スタイルとなっています。
この家の空間の大きな特徴として、まるでカフェのような27帖弱あるLDKの存在。この空間に相応しいデザインでキッチンも特注としました。鉄骨梁やデッキプレートを剥き出しとし黒くペイントを施し、大きな空間のセンターに位置する場所に、まるで宙に浮いたような一本の力梁で持たせたスケルトン階段を配置。男性的な印象をより強くしているのが、渋いウォールナットのフローリング。
ハードな素材と自然の材料を中和させる為に、ベースの壁面はシンプルな白い壁で構成しました。リビングは天井を高くし(3,250mm)、平面的な大きさに相応しい高さのボリュームで空間を整えました。
1階は玄関と、水回りと大きなLDK。2階は個室3部屋とリビングの高天井の上に位置するところに7帖ほどのロフトを設け、大きな収納スペースを確保した設計となっています。
日常の中での非日常性を感じるS様らしい空間で、お洒落な暮らしをこれからも送って頂きたいと願っております。
設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(名古屋) 撮影: 加納準