場所は愛知県日進市の閑静な住宅街。白地の壁に青いガルバリウム鋼板で2階部分を目隠しされたような印象の建物です。
屋内は木のフローリングと、天井の梁を一部表しとし、ナチュラルな質感を作りになっています。
タイル張りのエントランスを入ると一階部分は広いLDKとワークスペースがあり、ワイドオープンのガラス扉の向こうには大きなデッキテラスに通じます。2階の手摺と一体化した軽快なスケルトンの階段を上ると格子床になっており、日中は日差しを取りこみ明るく照らし、夜間はライトアップされ壁面に光と影のコントラストが描き出される様はまるで一つのアートのように映るよう計算しました。
今回のキッチンはテラスに面しゆったりとした明るい作りになっており、背面には大収納のカップボードを、床下にも収納を設置しました。お料理をしながらテラス越しの植栽を臨むことができるので、シンプルながらも機能的で、かつ気持ち良くお料理を楽しむことができそうです。
ワークスペースには趣味であるカヌーが天吊りされ、収納や作業台も取り付けました。ゆっくりと趣味の時間を過ごしながらも家族が過ごすテラスやリビングも目に入る造りなので、家族の気配を常に感じることができます。
2階はプライベートスペース、浴室、洗面所があります。また道路からは見えませんが青いガルバリウム鋼板に隠れてバルコニーがあります。道路に面した部分にも大きな窓がありながらも、内部の様子は目隠しされておりプライバシーをしっかり確保しつつも、目の届かない位置に多くの窓があり開けた空間としたことで採光を確保し、L字型で中のテラスに向けて開かれた空間は風が抜け、明るく心地いいものとなりました。
家族それぞれが自分の時間を楽しみながらも、家族の気配を身近に感じることができる住宅になりました。
設計監理: アイシーエー・アソシエィツ一級建築士事務所(名古屋) 撮影: 加納準