この建物にここまでの改造を加えるメリット、デメリットを整理整頓をしながら模索して話をいたしましたが、その一連の話の流れで、別に所有されていらっしゃる土地で「新築」という話も出ました。
いずれにしろ、即答えを出すのではなく、それらをより詳細に検討を重ね方向性を決める必要があると話をさせて頂きました。
2021.04.22
本日お越しいただきましたお客様は、約10年前に分譲住宅を新築にて購入された方です。相談内容は、増築&リノベーション。その内容は、あまりにも多岐に渡り構造的な裏付けができないと「実現不可」、仮に構造的な問題がクリアしたとしても大規模な工事となります。
この建物にここまでの改造を加えるメリット、デメリットを整理整頓をしながら模索して話をいたしましたが、その一連の話の流れで、別に所有されていらっしゃる土地で「新築」という話も出ました。
いずれにしろ、即答えを出すのではなく、それらをより詳細に検討を重ね方向性を決める必要があると話をさせて頂きました。
住宅は現金で作る方はほぼいらっしゃいません。これから働いて得るであろう将来の所得に対して金融機関から借り入れをして建築をします。ですので、ローンが完済をするまで完全な自己の所有物ではありません。
その間に、建物の維持管理などはご自身の責任で行わなければなりませんので、最初の建物購入費の他に掛かるメンテナンス費用なども考慮すると、一般の分譲住宅の仕様程度(失礼な表現ですが)の建物に、更に新たな投資をしても、その価値が上がることはないのと、10年を超えたというタイミング(10年間瑕疵担保責任保険)も増築&リノベーションをお勧めできない理由でありました。
であれば新築という考えは、自由な間取りやデザイン、機能性などのリクエストは取り入れやすい一方、当然ながらコストは増築&リノベーションと比較すると高くなります。その高くなる金額をどう考えるかとなります。
建築相談が終わり、少し仕事を片付け自宅に戻った頃に、先ほどのお客様からお礼のメールと合わせて、所有している更地の情報も添付されていました。
その内容は、オーナーの気持ちの傾きが手に取るようにわかりました。その自然の流れに逆らうことはせず、アクセルだけを開けるのでは無く、一旦停止、後方確認もしっかりアドバイスをしながら舵を切りたいと思います。
長いお付き合いになりますが、どうぞよろしくお願い致します。