話を戻しましょう。僕は脱線のプロ中のプロでして、お客様と設計打合せの大半は雑談と化してしまい、スタッフからよく怒られますが、いつも僕はこう言います。「この雑談の中に大きなプランのヒントが隠されている」と。実際は単なる雑談ですが。
また話がそれましたね。そう「海」です。
その憧れがついに実現化する時が、丁度このあたりの2006年にありました。三重県志摩市に小さな別荘を設けるのに相応しい敷地を購入しました。どの道から入っていいのか迷うぐらいの細い道。奥へ奥へ進んでも見えるのは道路いっぱいに多い茂った樹木と草だけ。しかし、それを抜けた瞬間、目に飛び込んでくるのはリアス式海岸特有の険しい岩・岩・岩。その岩にぶつかる波・波・波
海のまん前のフロント敷地(実際は更地があるので三番目ですが)から見える風景はキラキラ輝く大きな太平洋と、砂利の小さな砂浜と少し先の灯台だけ。実は、この浜では伊勢海老や鮑も潜れば採れるようで地元の漁師さんからは漁業権が無いので採るなと言われるほどの穴場です。
風景を言葉で表現するのが難しいので、例えるなら「どこかの映画会社の始まりの映像的な感じでしょうか。面倒なのでそう想像してください。
その敷地に週末だけ過ごす小さな別荘プランを計画しましたが、未だ納得できるプランが出来ません。時は10年が経ってしまい、当時40歳だった僕も50歳になるというのに。これから考えるプランはバリヤーフリーになるのでしょうかね。
ゆくゆくは自分で設計した海のそばの小さな家で、犬とのんびりと暮らす・・・そんな憧れをカタチに出来たら最高ですね。つたない文章を最後までお読みいただきありがとうございました。じゃあ