冬の飛越(飛騨~越中)


日本海側を中心に大雪の中

2023.12.21

冬の飛越(飛騨~越中)

日本海側を中心に、今年一番の寒気団がやってくるとの事で、前日にスタッドレスを履いたレンタカーを準備しての今回の出張です。よりによって出張の日に…と思ってしまいますが、自然の事ですので、有難く受け止めております。

雪の影響を考慮し予定より少し早めに名古屋を出発しました。順調に岐阜県郡上市あたりまで入り、意外とすんなりと行きそうかと思った矢先の「白鳥インター」に差し掛かるあたりで、急に風景が変わりました。この辺りはスキー場などがあるエリアになるので当然ですが、まさにトンネルを抜ければ別世界というドラマチックな展開に少し驚きました。

道路が雪で白く、周辺の山々の木々も薄っすら雪が積もっています。北に向かうにつれ、ぐんぐんと標高も高くなり、気が付けば真っ白。運転には気をつけなければなりませんが、とても幻想的な風景でついついよそ見がちになります。

・東海北陸道(白鳥インター付近)

いつも感じることですが、雪が深々と降る車内は、何か特別な空気に包まれると感じます。それは、とても心地の良い静寂な空気感といった感覚です。世の中のすべての音を雪が吸い取り、車内の音楽のみが静かに聞こえる。まるで映画のワンシーンのような感覚でしょうか。

いつもと同じルートで東海北陸道の飛騨清見インターを降り、ここからは下道です。飛騨と越中を結ぶ要の主要道路である41号線です。下道は高速と異なり、まったく自然のままの道路。ほどほどに積もった雪を、フロントスポイラーを除雪機に見立てゆっくりと走らせました。

昔は、この自然の厳しい飛越街道をどうやって移動していたのかと、暖かい車内でぬるくなった珈琲を飲みながら、遠い遠い昔のことを想像していました。

予定通りに無事に打合せ先のTETTO CASA TOYAMAのスタジオに到着をし、約3時間近くの長丁場の設計打合せも終え帰路に。

朝よりも雪の降り方が激しくなり、スタッドレスと言えども橋桁で滑るシーンもありましたが、予定より遅れながらも無事に名古屋に帰ってきました。

・打合せ前の風景(藤井建設工業)

今年はこれで最後の富山出張となりますが、5月着工に向けて基本設計、実施設計と、この冬の間に何度も打合せをしなければなりません。次、訪れる時はどんなドラマチックな風景で迎えてくれるのか楽しみにしたいと思います。

・数河峠の山頂付近(標高1,000M)

・帰り道の松ノ木峠PA