外壁木板の魅力

2016.09.01

外壁木板の魅力

外壁に木板を貼った建物に大きな魅力を感じます。木が好きであるという単純な理由もありますが、外観上、とっても優しさが加わりますし、経年による風合いも素敵に感じます。ちなみにログハウスも好きです。

超天然素材である木を、過酷な環境である外壁に使用するということについては、消極的な方も多いことも承知しておりますが、いつもプレゼンテーションの際にはほぼ必ずと言いていいほど、僕は提案しちゃっております。

経年による劣化に対して、汚いとか古ぼけ感が出てしまうとかという感覚の方は、まず採用されませんが、僕はそんな感覚はありませんでして、むしろ古くなったほうが、少し哀愁が漂いながらの健気さと素朴さが魅力なんじゃないかとさえ思えますが…現状をいかに維持するか、しかも手間を掛けずに、という今の傾向にはどうも諸手で賛同することはできませんね…

現在はどうかわかりませんが、僕が教わったころは、日本は世界で2位の森林大国で、今後の一切の植樹なしで500年の貯蓄資源がすでにあるということでした。他の先進国が早々に伐採により木材不足となったのに対して、随分慎重に自然と付き合ってきた国の宝ではないでしょうか。

それでも様々な理由から、外国材を使用するほうがコスト面では優れているということから住宅での国産木材の占める割合は少ないようですが。永遠なんて求めるほど、センチメンタルな感情は僕は持っておりませんが、できることであればできるだけ長い間、この国ならではの、美意識と材料を用いて、設計に取り組みたいと思ってしまうのであります。