移動できる家(キャンピングカー)

2016.06.18

移動できる家(キャンピングカー)

出張が立て込んでいると、なかなか家でゆっくり過ごすことも出来ぬまま、戻ればまた次の行き先に向けて身支度をする…そんなまるでジプシーの様な生活になることも屢々あり、その時によく思うのが「移動できる家が欲しい」という事です。

僕の場合は前もって出張が決まっているというよりは、時間の空いた瞬間を見つけて出張(現場監理)に行くことも多々あり、ホテルの予約もしないし出来ない。そんな時は決まって車中泊となってしまいます。

いくらRANGE ROVERが大きいとは言え、身長186cmの大男にとっては窮屈な空間。空気量の少ない車内に、まるで折り紙のように身体をたたんで寝る様は、美しく快適な住まいを提案している会社の代表とは思えない様子で、我ながら嫌になります。笑

そんな中、少し前になりますが、ある機会にキャンピングカーの中を見学させてもらった事があります。ベンツをベースにカスタムして作られた車両の価格は標準車両で1,000万円。自分好みの内装や設備機器などのオプションを加えると1,300万円はするらしく、その金額を聞いた瞬間 現実に引き戻された感覚になりましたが、折角の機会なので、じっくりと作りを見てきました。

空間の大きさに限度があり、また求められる用途(ソファ・ベット・キッチン・トイレなど)も大体決まっているので、それぞれのキャンピングカーメーカーが競うポイントは、内装の質と細かな部分の仕掛けじゃないかと感じました。

建築ではあまり考え難い、ダブルファンクションという考え方。つまり、ひとつの部分で二つの役割りを与え、無駄な空間を設けず合理的にすると言った方が分かりやすいでしょうか。

また車であるが故に動き、時には激しい振動や厳しい気象条件に晒される事も多く、その対策の仕方は、地震時の建築に使えそうなものも沢山ありました。それを話すと長くなりますので、そろそろ終わりにしますが、肝心の居住性はどうなんだろうかと想像して考えた結果。

家のようで家では無い。車のようで車でない。その中間をとったような存在のキャンピングカーは、やはり遊びや趣味の道具だと感じました。

AIRSTREAMのカスタム(ヴィンテージ)今回見たHYMER(ベンツベース)HYMERのラグジュアリーな内装

何故なら、家のような快適性も無ければ車としての走りも中途半端。さらに駐車場の問題など、この狭い島国の日本には無理がありますよね。やはり僕には予約が面倒でも、部屋が少々汚くてもビジネスホテルの方がいいです。さて、皆さんはどんな風に感じるのでしょうか。では

写真下)RANGE ROVER と AIRSTREAM なんだかんだ言いましたが実はこんな風景のシーンに憧れます。