そんな中、少し前になりますが、ある機会にキャンピングカーの中を見学させてもらった事があります。ベンツをベースにカスタムして作られた車両の価格は標準車両で1,000万円。自分好みの内装や設備機器などのオプションを加えると1,300万円はするらしく、その金額を聞いた瞬間 現実に引き戻された感覚になりましたが、折角の機会なので、じっくりと作りを見てきました。
空間の大きさに限度があり、また求められる用途(ソファ・ベット・キッチン・トイレなど)も大体決まっているので、それぞれのキャンピングカーメーカーが競うポイントは、内装の質と細かな部分の仕掛けじゃないかと感じました。
建築ではあまり考え難い、ダブルファンクションという考え方。つまり、ひとつの部分で二つの役割りを与え、無駄な空間を設けず合理的にすると言った方が分かりやすいでしょうか。
また車であるが故に動き、時には激しい振動や厳しい気象条件に晒される事も多く、その対策の仕方は、地震時の建築に使えそうなものも沢山ありました。それを話すと長くなりますので、そろそろ終わりにしますが、肝心の居住性はどうなんだろうかと想像して考えた結果。
家のようで家では無い。車のようで車でない。その中間をとったような存在のキャンピングカーは、やはり遊びや趣味の道具だと感じました。