敷地の測量と「建築相談」の土曜日


相談内容は海上輸送用コンテナの建築!?

2020.09.05

敷地の測量と「建築相談」の土曜日

今日もとても暑い日となりました。そんな中、午後一番から長久手「岩作の家」の測量です。敷地の形状が複雑なのと、杭もない状況ですので現状のコンクリート塀などの構造物を測り 建物解体後に所有者立ち会いをして新たな杭を入れる計画ですので、現状把握と言う意味でとても大事な測量です。

測量とひとことで言っても、測量方法や様々です。今回は平面測量です。狭い地域を対象とする測量で、地球が球(曲平面)である事は考慮せず、土地を平面と仮定しておこなう測量です。

今回は、平面測量で三角測量方式で測量をいたしました。位置、高さを求める測量で、基準点と各測点を結んで測量区域を三角形の組み合わせで示し、三角法により三角形の内角・辺長を用いて位置関係を求めます。

片方の測点上にトランシットを設置し、もう片方の測点では作業員が測点上に目標となる棒(スタッフ)を立てて測ります。トランシットからスタッフを目視し、角度を調べます。測点間の距離は角度、一辺の長さを元に数値計算で算出する方法です。

基準点-測点間の視界を確保する必要があるため、建築物など障害物の多い場所での三角測量は測点が多くなるなど手間が多くなります。

手際よく測量士が多くのポイントを測り、開始から約2時間程度でこれから計画をする上で必要な情報が全て揃いました。測量したデータはあくまで数字なので、それをCADデータに落とす作業となります。

そして、オーナー様のリクエストで、解体をする際に丸太の梁を残し、それを新築の建物のどこかに使いたいという想いです。構造材としては少し難しいと思いますので、インテリア的な要素にしっかり使っていきたいと思います。

帰り際に、オーナー様のお母様より「お裾分けです」と、とてもフレッシュなミニトマトを頂戴しまして、測量士と分けていただきました。ありがとうございました。サラダやパスタ料理に使わせて頂きたいと思います。

そして本日の最後のミッションは19:30からお越しいただきましたA様の建築相談です。ご相談内容は、海上輸送用コンテナを使った建築についてです。A様に限らず、遠くは九州や長野などの県外からこれまでにもメールや電話などで多くのマニアックな方から連絡があるぐらいの人気のようです。(設計監理業務としては現在は行っていませんが)

かなりニッチな建築でありますので、コンテナ建築のメリット、デメリットは勿論の事、工事の仕方や建築確認申請などなど、多方面に渡り知る限りの知識でお話させて頂きました。

海上輸送用コンテナは「建築」として作られたものではありません。あくまで合理的な積載方法で海外からの荷物を輸送する為の「鉄の箱」です。それを建築に利用する訳ですから、そう簡単ではありません。コンテナを利用した建築と聞くと、割と簡単に考えてしまいそうですが、そこには大きな落とし穴が…コンテナ建築は自分で工事をしたいと希望される方が大半です。それはコスト重視といったところだと思いますが、しっかり考え、快適な建築としようとなると、素人では無理があると思います。

コンテナファンの「夢」が沢山詰まっていますので、あまりネガティブな情報はこのブログには書きませんが、十分検討を重ねてから動いてくださいませ。一人のコンテナ建築ファンとして応援しております。