現場、現場、現場に行政機関と目が回る


分刻みで動くスケジュール

2022.02.08

現場、現場、現場に行政機関と目が回る

毎日毎日、時間に追われる日々を過ごしていますが、今日も慌ただしい一日でした。 まずは長久手市「五合池の家」にて監督、職人さんたちとの打合せです。

今週末の中間検査、金物検査に向けて進んでいる現場ですが、今日はこの家のデザイン上とても重要な板金の打合せをしました。

弊社の物件では定番的なアイテムである「M字板金」破風、柱見付の寸法、取付方法など実際に施工する職人と細かい納まりの確認です。エッジが効いたシャープな屋根の見付は、このような現場での打ち合わせがあってこそ出来ることです。

来週ぐらいに施工されると思いますので、今日の打合せをした結果がどのような形状になったのか、またご報告いたしますので。そして、木工事終盤の千種区「鹿子町の家」の現場に。これから内部仕上げ工事に入るので、改めて再確認です。

開口部からの光の入り方、玄関からリビングまでの動線から見える風景など、最終的なチェックも兼ねてグルグルと家の中を歩き回っていました。

この家は、設計期間を充分に頂きまとめさせて頂きました。ですので、オーナー様の想いや考え方、好みは当然のこと、機能面でも納得の内容になっていると思いますが、それだけでは完璧な家ではありません。

設計者、オーナー様が現場で肌で感じる感性を最後の最後まで感じ取り、少し設計図書から変更などを加えながらまとめていく事も大事です。

ここにアートがあるといいなとか、カーテンはこんな生地がいいかなとか現場だからこそ感じることはとても多いのです。

そして、次はここから車で10分程度の「SOLIDの家」の現場です。現場といいましても、まだ建築工事はしていません。建物が出来てしまうと工事ができない部分の外構工事を、今回は先行して行います。

写真は境界に設けるCP型枠の施工風景です。一般的にはコンクリートブロック(CB)ですが、CBは積み上げれる高さや控え壁の設置など法的な条件が厳しく、弊社では境界塀はコンクリート打ち放し、または今回のようなCPを採用いたします。

積み方も普通は、縦の目地を通した「イモ目地」が多いのですが、弊社では交互に積む「馬目地」としています。この案件の外壁はSOLIDの鎧張りとなるので、それに意匠を合わせたと言うのも理由ではありますが。

いつも最後の外構工事を最初に行うという違和感を若干感じながら、行政機関に向かいました。私達、設計事務所が行政機関に出向くという理由は何かというと、申請や許認可関係です。ひとつの建築を作ろうと思うと、色々な法律がかかります。

普通であれば、建築確認申請ぐらいです。計画建物が建築基準法に適合しているか否かを確認をしてもらいOKをもらう為の申請です。敷地が防火指定、準防火指定のエリアになればプラス消防の同意が必要になります。

風致地区であれば風致申請、緑化地域であればまた申請、景観条例に該当すれば更に申請、土砂の切り盛りがあれば宅地造成と、行く機関も申請する図面の内容も多少異なるので行政機関の提出先が増えれば増えるほど、異常なぐらいの枚数の図面が必要になります。

お客様と打合せをして、デザインをして実施図を描き上げるのが設計のメインではあります。その設計した家が全ての法律に合致しているのか否かを行政が審査をしますので設計図書が出来上がっていなければ申請することができないので、常に時間との戦いです。

今日は、完成間近の案件の「計画変更」の書類を出してきました。この案件は申請後に幾つかの変更が多くあり、それらの変更箇所を図面化し、文章化して審査を受けるとい流れです。

受付で待つこと2時間。ようやく審査が無事に終わり、次のステップに移行することができました。やはり変更の無い図面で申請をしなければ大変になるということを今回も思い知りました。この奪われた2時間はどこで調整しようかと。