伊勢ハンドワークベースは山の中にありますが、志摩の海までそれほど遠いわけではありません。志摩の海岸線は入り組んでいて、如何にも生活に密着している様子が感じられるのですが、寂れた漁村感はなく、「海が見たい!」という衝動に対しても100%で答えてくれる雄大さも兼ね備えている、そんな素敵な場所です。当時は、時間があると海岸線を散策し、ゴロゴロ転がっている牡蠣を拾い食いしながら、原始人のような振る舞いをしながら、自然を満喫しておりました。
ある時、海沿いを走っていたら、古く捨てられたようなイカリをふと見つけ、そこにある風合いに思いを巡らせたりしてしまったりしていたものです。雄大な自然の中での時間経過を瞬間的に実感できる存在感は、綺麗だとか汚いだとかという問題ではなく、魅力を感じました。これを家に持って帰ろうという感覚はありませんでしたが、
「そういえば佐々木兄さんがインテリアに欲しいって以前言っていたような・・・」