2016.07.19
さて、新しいプロジェクトがスタートです。
今回ご契約をいただいたN様は土地探しからのスタートで、私たちと初めてお会いした時にはかなりの数の物件を見ているとのことでした。はじめは希望のエリアで探していたようですが、ご予算の関係もあり、段々と検索範囲が広がっていました。N様は明確に住みたい町が決まっていたので、価格優先で他エリアに決めると絶対に後悔する、という思いもあり、もう一度希望のエリアで探してみようということになりました。
すると、ありましたよ、最高の土地が。即決かなぁと思ったら、N様から、一点、気になることがあるということ。敷地の三方を3階建てに囲まれた日の入りにくい敷地なので、暗い家にならないか心配とのこと。気持ちはわかります。が、私の見たところ一切問題なし。まず「明るい家」って何かということ。
なんとなく、居心地の良い家=明るい家=太陽の光が燦々と入る家という印象があると思いますが、私の考える居心地良い家は、間接光を上手に使うこと。直射日光に当たってばかりでは疲れちゃいます。木陰から日向を望み、頬をなでるそよ風が心地良いような落ち着いた空間。暗くもなく、まぶしくもなく、丁度良い光に包まれる空間を作るには最適な土地でした。
今回は周囲の建物からの目線を遮るために壁で囲いますが、その壁に太陽の光を落とすことで、熱く疲れる直射日光が入りすぎないように計画しました。太陽光の中で生活するのではなく、壁に落ちる太陽の光を見ながらの生活、壁に映る影が動くのを見ることで時間の流れを感じ、あわただしい毎日の中にスローな時を演出する空間です。白い壁は影を映し出すのと同時に室内へ光を反射し、心地よい関節光をつくります。
これからもっともっと心地よく、住みやすい空間にしていきますよ。光から時の流れを感じる空間に。さて、がんばろ!